土地購入時に必要な費用は?

スムーズに家づくりを進めるためには資金計画が非常に重要です。

手持ちの資金では足りない分については住宅ローンを利用すればよいのですが、それでも借入額には年収に応じて上限が設けられています。月の返済額が大きすぎると生活を圧迫することになりますから、やはり使えるお金には限りがあります。

土地を購入する必要がある場合はさらに慎重になる必要があります。
限られた予算の中で、土地と建物のそれぞれにどの程度お金を使えるのかをよく考えないといけません。

せっかく良い土地を手に入れても、土地に予算を割きすぎてしまっては、満足の行く家をたてることはできません。反対に、土地の予算を節約しすぎて、希望通りの家を建てるには狭すぎるというケースも考えられます。

難しいのは、どんな家が建てられるのか具体的に考えることができるのは、土地を購入した後になってからということです。

上手に土地と建物の配分を考えるためには、土地の購入時にどれ位お金がかかるのか正確に把握することが重要です。土地を買うのに必要になるのは土地の代金だけではありません。

●手付金
頭金と呼ばれることもあります。

手付金は土地を購入する際に必要となるもので、住宅ローンを使用して土地の購入資金とする場合でも、先に手付金を現金で払うことになります。

たまに手付金と土地代金は別に用意しなければならないと誤解している人もいますがそれは誤りで、あくまでも土地代の一部を先に支払ってしまうというだけの話です。

土地の代金は高額で、手続きも煩雑です。買い手にとっても売り手にとっても負担になるため、簡単に契約を破棄してしまうことがないように、手付金という仕組みが存在しています。

買い手の都合で契約を破棄した場合、支払った手付金は返金されません。反対に、売り手の都合で契約を破棄した場合には、手付金は買い手に返金されます。

手付金の相場は土地代金の10%程度です。
3000万円の土地であれば300万円となります。この金額をあらかじめ支払わなければならないと考えると、かなりの負担であることが分かります。
また、住宅ローンの融資が実行されるのは住宅が完成し、引き渡されたあとになります。当然この手付金に住宅ローンは使用できません。
土地を買うならある程度の自己資金が必要になるということを覚えておくようにしましょう。

ただ、土地代金の10%が手付金というのはあくまで目安です。手付金の割合が決まっている訳ではありません。
契約を破棄する可能性がなければ、もっと多い金額を支払ってしまっても問題ありません。住宅ローンの借入額を減らすことができれば、それだけ支払う利息も少なくなります。
反対に手付金なしで契約するケースも存在します。買い手と売り手の間に信頼関係があれば、手付金がなくても問題ないからです。

どうしても10%の手付金を支払うのが難しいのであれば、金額を減らしたり、支払時期をずらしたりできないか不動産会社に相談してみましょう。

●仲介手数料
土地代金の次に大きな金額になるのがこの仲介手数料です。

仲介手数料とは、土地を所有している人と購入者の間を取り持つ不動産会社に対して支払うものです。
土地の売買には2つのパターンが考えられ、一つは売り手と買い手の間に不動産会社が入るというもの。もう一つは不動産会社自身が売り手となるというものです。
仲介手数料が発生するのは前者のパターンのみです。

売りに出されている土地がどちらのパターンかは、取引態様を見れば分かります。取引態様が「仲介」であれば仲介手数料が必要になりますが、「売主」となっているなら必要ありません。

仲介手数料については取引額に応じて条件が定められています。
・取引額:~200万円 仲介手数料:取引額の5%以内
・取引額:200万円超~400万円 仲介手数料:取引額の4%以内
・取引額:400万円超~ 仲介手数料:取引額の3%以内

例えば土地代金が2000万円の場合は以下のように計算します。
・200万円までの部分
200万円×5%=10万円
・200万円超~400万円の部分
200万円×4%=8万円
・400万円超~
(2000-400)×3%=48万円
10万円+8万円+48万円=66万円

また、仲介手数料は消費税の課税対象であるため、消費税もかかります。

●登記費用
土地購入時には、まず持ち主が変わったという内容の登記をしなくてはなりません。

所有者が変わったことを公的に証明するための登記は「所有権移転登記」と呼ばれるものになります。
手続きは司法書士に代理を依頼するが一般的で、報酬は3万円から7万円程度になります。
所有権移転登記は自分でも行うことが可能で、ある程度の知識と時間があれば司法書士への報酬を節約することができます。

所有権移転登記をする際には登録免許税が発生し、固定資産税評価額の2%かかります。

また、住宅ローンの担保に建物だけではなく土地も含まれる場合もそのための登記が必要になります。
抵当権設定登記と呼ばれるもので、登記された不動産はローンの担保であり、支払いが困難になった場合は金融機関に所有権が移るということを証明します。

こちらは建物と同じタイミングで登記をするのが一般的ですが、中には土地だけ先に抵当権設定登記が必要になる場合があります。

抵当権設定登記は金融機関にとって重要なものであるため、自分で登記の手続きをすることが認められないことが多いです。司法書士に依頼することになるため、報酬として2万円から5万円程度必要になります。

●固定資産税
土地などの固定資産には固定資産税が課されます。
土地を取得した場合、固定資産税の支払い義務が発生します。

固定資産税はその年の1月1日時点で所有していた人物に対して請求されます。
土地の途中で所有者が変わった場合、前の持ち主に対してそれ以降の固定資産税を支払うことになります。

所有者が途中で変わった場合、税額は日割りで支払うことになりますが、いつの時点から支払い義務が発生したのかについては注意が必要です。
切り替わるタイミングは売買契約を結んだ日ではありません。所有権移転を行った日が支払い義務の移るタイミングとなることを覚えておきましょう。

●印紙代
土地の売買時に作成される契約書には印紙税が課されます。
税額は契約金額に応じて以下のように定められています。

契約金額:10万円超~50万円 印紙税:200円
契約金額:50万円超~100万円 印紙税:500円
契約金額:100万円超~500万円 印紙税:1千円
契約金額:500万円超~1千万円 印紙税:5千円
契約金額:1千万円超~5千万円 印紙税:1万円
契約金額:5千万円超~1億円 印紙税:3万円
契約金額:1億円超~5億円 印紙税:6万円

●つなぎ融資の手数料
つなぎ融資とは、住宅ローンの融資が行われるまでのつなぎとして行われる融資のことです。

住宅ローンの融資は、住宅が完成し引き渡しが完了した後に実行されます。
しかし注文住宅の場合、着工や建築の途中の段階で一定額の支払いを求められることがあります。
そうした段階的な支払いについて、自己資金でまかなうことができれば問題ありませんが、支払いが困難な場合はつなぎ融資を利用することになります。

土地の購入がある場合、手付金などでも自己資金が必要になるため、こうしたつなぎ融資が必要となりやすいです。

つなぎ融資の利用時には、住宅ローンと同じく手数料が発生します。たかが手数料と思うかもしれませんが、数十万円以上かかることもあります。つなぎ融資を考えているのであれば、無視できない金額です。

●土地代金
当然ですが土地を買ったら土地の代金を払わなくてはなりません。

土地の代金から手付金を差し引いた残りの金額を後々支払っていくことになります。
ちなみに、土地購入時に消費税はかかりません。

●土地購入時の費用は土地代だけではない
ここまで説明したように、土地を購入すると土地の代金以外にも様々な諸費用が発生します。
諸費用は土地代金の4%から5%程度になるといわれており、3000万円の土地であれば90万円の諸費用がかかることになります。

そしてもう一つ注意しなければならないのは、印紙税や登記費用は住宅ローンではなく現金で用意する必用があることです。
手付金と合わせると、土地代金の13%から15%程度の金額が自己資金として必要であるといわれています。
土地が3000万円なら390万円から450万円が自己資金として必要になります。

良い条件の土地を購入したいと思う気持ちは誰でも同じです。
良い土地を見つけても、予算や自己資金についてのんびり考えていると、他の人に買われてしまうかもしれません。

良い物件を逃さないようにするためには、あらかじめ土地についてどれだけお金がかかるのかを知っておかなくてはなりません。